TMS治療とはどんな治療法か
TMS(経頭蓋磁気刺激治療、Transcranial Magnetic Stimulation)は、頭皮の上からコイルを当てて磁気の力で脳の特定の部位(主に前頭前野)を刺激する治療法です。
手術や麻酔を必要とせず、通院で受けられる治療です。1回の施術は20〜40分程度で、治療中の痛みは少なく、施術後すぐに普段の生活に戻れる点が特徴とされています。
薬物療法と異なり脳に直接アプローチする治療法のため、「薬を使わずに治療したい」「薬の副作用が気になる」という人にとっての選択肢の一つになります。
どんな症状・状態の人に向いているか
- 既存の薬物療法(抗うつ薬など)を一定期間試したが、十分な効果が得られなかった人
- 薬の副作用が強く出てしまい、継続が難しい人
- うつ病、抑うつ状態の治療の一環として検討されることが多い治療法です
一方で、誰にでも適応があるわけではなく、てんかんの既往がある人や、体内に金属・医療機器(ペースメーカーなど)が入っている人は受けられない場合があります。
保険適用になるか
TMS治療は、一定の条件を満たす場合に保険適用となるケースと、自由診療(全額自己負担)で行われるケースの両方があります。
- 保険適用となるのは、主に「既存の抗うつ薬治療で十分な効果が得られなかった、うつ病と診断された人」など、決められた条件に当てはまる場合です
- 保険適用外(自由診療)のクリニックでは、費用は医療機関ごとに異なり、1クールあたり数十万円規模になることもあります
保険適用の可否は医療機関によって対応が分かれるため、こころナビの一覧では「TMS治療: 対応」の表示があっても、保険適用かどうかは各医療機関に直接ご確認ください。
効果が出るまでの期間の目安
一般的に、TMS治療は1回で効果が出るものではなく、平日毎日など高頻度で、数週間(4〜6週間程度)継続して受けることで効果を見込む治療法です。
効果の現れ方には個人差があり、途中で改善を感じ始める人もいれば、1クール終えてから実感する人もいます。
受ける際の注意点
- 治療中、頭皮への刺激による軽い痛みや不快感、まれに頭痛が起こることがあります
- 通院回数が多くなるため、仕事や生活との両立を事前に医療機関と相談しておくと安心です
- 「TMS治療」と一括りにされていても、機器や刺激方法(rTMS等)は医療機関によって異なる場合があります
まとめ
TMS治療は、薬物療法で十分な効果が得られなかった人にとっての選択肢の一つです。ただし保険適用の可否や費用、通院頻度は医療機関によって差があるため、気になる医療機関には事前に直接問い合わせることをおすすめします。